マニュアル人間
はじめに
「マニュアル」があるって楽だよね~。とつくづく思います。
「マニュアル」があるだけで、仕事を覚えるスピードは格段に上がりますし、作業効率も非常に高くなります。
でも、全ての物に「マニュアル」が与えられるわけでもないし、人生は「考える」ということからは逃れられないんだな~と。
全く、世知辛い世の中です。
いつの時代もそうですけどね…。人間は常に「考える」生き物なんでしょうね…。
さて、今回はその「マニュアル」について、私の偏見を記します。
はい、お察しの通り今回はゆる~くいきます。笑
マニュアルとは
こんな事を考える人はあまりいないでしょう!笑
マニュアルなんてのは日常に溢れかえってますから、いちいち考えなくてもなんとなく分かりますしね。でも、そこをあえて突き詰めていきたいと思います。
とりあえず、「マニュアル 意味」でネット検索を掛けてみる。
以下引用です。
ちなみに、私の中ではマニュアルをこのように定義していました。
「ある特定の作業において、ルールや手順を示したもの」
上の定義の中では2番のそれに近いですかね。
違いは、冊子である必要がないということでしょうか。
そして、今回のマニュアルの対象は、1と2の定義のみです。
3は今回の話には不参加です。(ごめんね3番)
マニュアルを作るメリット
では、マニュアルがあると一体どんなメリットがあるのか考えてみましょう!
ここはわかりやすく箇条書きでいきましょー。
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繰り返し行う作業を、毎回同様の手順で行うことができる。
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ミスをした時に、どこでどんなミスをしてしまったのかを把握しやすくできる。
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誰が作業をしても、同じ、もしくは同等の結果を得られる
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作業を他人に教えるのが簡単になる
ざっと挙げるとこんなところですかね。
とにかく、作業をする上ではどれも重要なメリットであることは確かです。
マニュアルが無いとどうなるか?
マニュアルが無いとどうなってしまうでしょうか?
ここもサクッと箇条書きで。
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作業のやり方に個人差が出る
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能力の違いが、結果に大きく影響を及ぼす
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責任の所在が不明になりやすい
これはあくまでもマニュアルが無いとどうなるかというだけです。
必ずしも、デメリットでは無いということを念頭に置いて下さい。
マニュアル通りにやっても差が出る
マニュアル通りに作業を行なっていても、人によって完成度やスピードに差が出るのはよくある事です。
なぜ、同じやり方で作業をしているのに差が出てしまうのでしょうか?
その答えは、マニュアルの細分化にあります。
マニュアルは確かに、作業のやり方を示してありますが、その動作の一つ一つを詳細に書いてある事は、まず無いでしょう。
例えば、タイピングのやり方を覚えようと思ったら、まず指をホームポジションに置いて、それぞれの指でどのキーを押すかを一つ一つ明確にし、指に動作を覚えこませる事でタイピングのスピードを上げると思います。
この時、どんな人でも同じ指で、同じキーを押すので、その動きにほとんど差はありません。
なので、タイピングは位置を覚えてさえしまえば、誰もが同様のスピードを得ることが出来ます。(実際には、タイピングにも細かな動きの違いはあります。)
このタイピングのように、マニュアルにおいて指の細かな動きまで書いてある事はほとんど無いですよね?当たり前なのですが、そこまで書いていたらキリがない上に、読みずらくなってしまうからです。
この微妙な動作の違いが、結果やスピードに大きな影響を及ぼしているのです。
もちろん、手作業だけがこれに当てはまるわけでは無く、接客などでも同じです。
手作業が、言葉や表情に変わっただけです。
スピードを保ったまま、完成度を高めるには、こうした動作の節々をもマニュアル化する事が重要です。とはいえ、これは紙に書いたりする必要は無く、作業をしているうちに頭の中で勝手にマニュアルが出来るという方がいいかもしれません。
作業が早くて、完成度も高い人は、日頃からどうすればもっと早く、正確に出来るかを考え、それを頭の中でマニュアル化しているのです。
これが「マニュアル通りにこなす能力の差」となります。
マニュアル接客と非マニュアル接客
マニュアル接客とは、マニュアル通りの接客のことですが、たまにこれをよく思わない人がいるようです。確かに、マニュアル通りの接客はどうしても機械的に見えてしまい、感情がこもっていないようにも見えます。しかし、接客する側としては、マニュアルがある以上はそれに従わなくてはなりません。お客様によっては、お店が行なっているサービス以上の接客を求めてくる場合がありますが、こういった場合に自分の判断のみでお客様の要求に応えてしまったりすると、お店によっては思わぬ不利益を生む可能性があります。その為、あらかじめマニュアルを作り、個人の判断が極力介入しないようにする必要があるのです。
また、イレギュラーな対応が求められた時に、従業員を守る意味でも、マニュアルというのは必要不可欠だと思います。また、マニュアルがしっかり作られていれば、責任の所在がはっきりとします。マニュアルで決められていた対応を、個人の判断で勝手に変えて、それが大きな問題となれば、誰に責任があったのかは一目瞭然です。
こうした意味でも、飲食店やコンビニなどはマニュアルに則った接客を行う事は、ごくごく自然の事だと言えるでしょう。
逆に、マニュアル以上の対応を求められるお店もあります。
高級旅館や、高級ホテルなど、高いお金を払って行くようなところでは、マニュアル接客のような機械的な接客では、満足出来ないでしょう。
高いお金を払えば、相応の対価を求められます。
通常の飲食店や、コンビニなどの接客は、副産物というかオマケなんですよね。
あくまで、ご飯を食べるところであり、食品や日用品を買うところなわけです。
だから、AIにしようとかっていう議論も生まれるわけで。それが高級旅館や、高級ホテルならまず、AIにしようなどとは思わないでしょう。
これがマニュアル接客でいい場面と、非マニュアル接客が求められる場面の違いだと思います。
もちろん、通常の飲食店や、コンビニでも気持ちのいい接客をしてくれる人はいます。
しかし、それは個人の愛想の良さだったり、性格だったりが大きく影響しているでしょうし、マニュアル通りであっても、気持ちのいい接客を出来る人は沢山います。
これは、前項で挙げた「マニュアル通りにこなす能力の差」に起因します。
飲食店や、コンビニなどの接客は、もっぱら、この能力を求められているのです。
おわりに
マニュアルがあるのは楽ですが(考える事が少なくなるという意味で)、マニュアルばかりに頼ってはいられないのが人生です。特に、クリエイターなどの、何かを創造するような職種の場合、マニュアルというのは無いに等しいです…
と思ったんですが、実はクリエイティブな職業でも、ある程度、生み出す過程をマニュアル化している場合が多いです。
俗に言う、発想法のようなものです。
あくまで、発想する方法をマニュアル化しているだけであり、結果は出てみないと分かりません。
マニュアルは、結果が決められている事に対してはとても強力な武器となります。
しかし、結果があらかじめ決まっていない事に対しては、手助けにはなりますが、生み出される結果は本人の創造力に依存します。
これを人生に例えるなら、結果が目標や夢。そしてマニュアルはまさしく本です。
(なんか無理やり本に結びつけた感じもするけど、本当にそうだと思う)
しかし、本は残念ながら完璧なマニュアルとは言えません。
もし、完璧なマニュアルであれば、誰しもが目標や夢を叶えている事でしょう。
しかし、実際には多くの人が夢を叶える前に挫折してしまったり、諦めてしまうことがほとんどです。
求めている結果や目標が、あまりにも遠すぎると、その過程はどうしても曖昧なものになってしまいます。さらに言うと、求める結果が遠いと言う事は、その過程で求められるスキルも幅広くなる場合が多いです。それらのスキルを身につけるにはとても時間がかかる上、かなり頭を使います。なので人生における、マニュアル=本とは完璧なマニュアルにはなり得ないのです。しかし、クリエイティブな方のマニュアル、つまり創造の補助的な使い方としては非常に有効な武器になります。
最初に申し上げましたように、人生は考える事からは逃れられません。
だからあえて、瞑想をしたり、坐禅を組んだりして考えることから離れようとするのかもしれません。
人生とはそもそも、クリエイティブなものなのです。